FILE:03 SCENE
Another Gate

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序章




例えば 人間がいる世界が"表"だったとしたら
物語の舞台となるこの世界は、"裏"であっただろう。

天使や神々の住まう世界を"光"と呼ぶならば
悪魔や魔族が住むこの世界は"闇"であっただろう。

確かに、同じ場所にあるはずの別の世界。

けれど一枚の壁のようなものを隔てて
それらの世界はまったく別のものとして存在していた。

そして、その異なる世界のひとつ
ここは神に見放されし地 "魔界"

神の言葉に背いた者、堕ちた天使や
罪を悔い改めない者が永遠の責め苦を受けるとされる世界。
そして 闇の生き物が住む魔の世界であった。

現在"魔界"を支配し、そして国々を統轄する闇黒帝国の魔皇帝。
ある日その元へ乗り込んできたのは、"魔界の母"的存在である古の魔女だった。
いつもながら緊張感の無い皇帝に、魔女の叱責が飛ぶ。
聞けば大昔の初代魔王ルシファー率いる七大悪魔が復活し、
魔界を滅亡させる力を持つ禁断の扉を開けようとしているらしいが…

7つの扉 7つの鍵を巡る戦い
預言者に集められた者たちが それぞれの物語を紡ぐ。


「この世界に、輝ける神はいない     いるのは
 自分たちの運命に必死に足掻く、闇の虫螻だけだ」


廻る 邪悪なる樹の歯車に耳を澄ませ 世界の軋む音を聞け


7番目の扉が今開く その先に待つのは闇
終わり無き世界で見たものは 絶望か 希望か…

呪われた世界で 昇り逝く罪人達の魂


「闇の広がるこの世界で
 ただ生きたいと願うことが罪ならば
 我らは一体何故ここに存在するのでしょうか」


罪と罰と 変わらぬ天の裁きの炎
還る事も許されぬ 不完全な母体の海
終わり無き呪歌を届けし 赫い風に
黒く闇に染まる大地は 叫ぶように鼓動する

血まで枯れ果て 偽りの光に這い入りようとも
昇る階段の先に 逝き先など有りはしない

暗黒の世界に残る 僅かな光も消えた時
呪われた魂たちの消え逝く先は…


「希望の無い戦いでも 血塗られた道でも
 進み続けるのが我ら悪魔の誇り…いや、運命だ」



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